話す相手と場所を選ぶことなく、ボタンを押すだけで一斉発信して話せるので、若い職員から50代の職員まで誰でも使えます。
特定の人物と話したい場合も、アプリ内から電話をかけることができるので、宿直のシルバー人材の方でも、シンプルで簡単なBuddycomを使いこなしており、社内で大好評です。今ではBuddycomが無いと業務が成り立ちません。
また、当施設では、入居者や利用者は施設内を自由に移動することができるため、彼らの所在地を常に職員間で音声で共有しています。
以前は所在地の確認にPHSで職員へ片っ端から所在地の確認電話をしていましたが、Buddycomでは迅速に全体に情報を共有することができるのでとても助かっています。
なお、Buddycomを使ったコミュニケーションが増え、対面して職員と話すことが減りましたが、普段顔が見えないからこそ直接会う会議などの質も上がりました。
通常、「成田All」という全職員のグループで通話をし、入居者や利用者の所在地の確認をしています。
当施設は全個室ですが、「ユニット型」といって、10人の入居者を1ユニットとして生活の場が分かれており、ユニットごとにリビングを共有してそれぞれの「おうち」となっています。
利用者の意思を尊重する介護を考え、ユニットやフロアごとに移動を制限する鍵はつけていません。
要介護度が3.6と比較的元気な入居者が多く、移動が活発なため、入居者の所在を常に職員間で共有し、気を配っています。
また、夜勤帯は職員数が少なく、集合しての申し送りで職員が担当ユニットから離れることがないよう、21時と5時にBuddycomを用いて夜勤者全員で情報共有のために申し送りを行っています。
Buddycomは利用者の急変時の対応でも活躍しており、
すごくシンプルな操作で全体に発信ができるので、すばやく対応ができることが非常に助かっています。
例えば、「〇〇さんの所在がわかりません」、「〇〇さんが急変なので△△に集まってください」など、スタッフのバックアップが必要な場合でも、内容は周りにも全て共有されますのでとても役に立っており、「酸素を持って行きましょうか」、「救急車呼びましょうか」など、その場で手分けして対応することが可能になりました。
さらに、災害時はユニットの外に利用者を案内する必要がありますが、災害時にWi-Fiの配線が燃えてしまってもモバイルデータ通信で利用できる、Buddycomを使った防災訓練もBCP対策として行なっています。
福祉楽団では積極的にICT化に取り組んでおり、Buddycomの他にも「ケアコラボ」「Slack」「サイボウズ」「kintone」「眠りスキャン」「zoom」などを導入し、スマホアプリをフル活用、少ない人数で効率的に業務にあたっています。
Buddycom以外に主に使用しているのは、「ケアコラボ」です。
これは入居者さまの介護ケア記録を電子化し、ご家族の方とも共有してケアをコラボできるSNSのようなサービスです。
以前は紙に記録を書いていたので原本しかなく、記録の順番待ちをしたり、誰かが入居者の病院受診で記録を持って行ってしまい、残った職員は見られなかったり、効率的ではありませんでした。
ケアコラボでは、ケア記録を電子化する以外にも、入居者の写真や動画、1日の出来事などを共有したり、バイタルデータで健康状態を把握したり、ケアプランなど様々な情報を共有でき、ご家族の方からコメントもいただけます。職員とご家族のやりとりが活発になったととても好評のアプリとなっています。
こういった取り組みが素早く現場に浸透したのは、職員の平均年齢が若く、スマートフォンやアプリの扱いにも慣れていることと、当法人の考え方(こういったサービスは実際に使ってみないとわからないからとりあえず使ってみよう)により、軽いフットワークで挑戦できるからだと思っています。
今では、スマートフォンなしでの業務は考えられません。
災害時、グループ通話に加え、誰が通話に応答したか、リストのような安否確認機能があるといいと思っています。
音声は便利ですが、緊急時に誰が無事か後から簡単に確認するための機能があるとさらに便利になります!
平野 源サポートセンター 総務部
ICT推進チーム
中村 麻里杜の家なりた 施設福祉サービス部
生活相談員